ピラティスとは、意識して身体を動かしながら、筋バランスを整え、歪みを改善し、自分にとって心地の良い姿勢へと導いてくれるものです。
ピラティスにはニュートラルという基本であり、理想的なポジションがあります。
しかし、現代において、ニュートラルな姿勢の方は一体何人おられるでしょう?
ほどんどの方に、スウェイバック姿勢*、フラットバック姿勢*、脊柱前彎症*、脊柱後彎症*等の姿勢不良が見られます。
Core Careのレッスンではポスチュアリング作業(姿勢分析)により、clientさんの姿勢をチェックし、日常生活で歪んでしまった姿勢からニュートラルポジションへと導くためのエクササイズを提供します。
ピラティスが、単に一般的なイメージの強い「体幹を鍛えるもの」に留まらないのは、ピラティスの歴史を知れば明らかです。
ピラティスの本質である「リハビリテーションの精神」から見つめなおし、現代的な知識を取り入れたレッスンを提供するのがコアケアが目指すピラティスです。
*脊柱のカーブが過剰な場合、逆にカーブが見られない場合における姿勢不良の例
ピラティスが日本に広まりはじめたのは2000年に入ってからです。
しかし、ピラティスという名前を知ってはいても、具体的に「ピラティスとはなにか」を知っている方は多くはありません。
では本当のピラティスとはどのようなものなのでしょうか?
ピラティスの歴史は長く、第一次世界大戦中の負傷兵のためのリハビリプログラムとして誕生しました。
このプログラムを創り上げたたのが、ジョセフH. ピラティス氏(1880-1967)です。
ピラティス氏は、負傷兵たちが寝ながらでもエクササイズが出来るように、ベッドにスプリングを装着するなどの工夫を凝らします。
その工夫が後のピラティスの代表的なマシン「キャデラック」に発展していくのです。
リハビリからスタートしたピラティス氏は、その後もスタジオを開設し「コントロロジー」と自らが名づけた理論を、その生涯をかけて研究しました。
ピラティス氏は、脊柱の自然な柔軟性こそ、その人の年齢(若さ)を表すと述べています。その言葉通り、ピラティスのエクササイズには、椎骨一つ一つを意識的に動かす「アーティキュレーション」と呼ばれる動きが数多く存在します。
Core Careが目指すニュートラルな姿勢を実現するためには正しいアラインメント(骨や関節の配列)でエクササイズを行うことが求められます。
Core Careでは、より多くの方にそれぞれの方のアラインメントや身体の特性に合ったエクササイズを行えるよう、Reformerをはじめとする各種のイクイップメントを多用しています。
Core Careでは、脊柱にストレスを与えずエクササイズに集中出来るよう、厚さ1.5㎝の「Balanced Body」社製のクッション性の高いマットを使用しています。
マットワークはピラティスの基礎となります。
重力に逆らって自重を利用し、身体の軸となるコアを鍛え、脊柱の機能を高めます。
ピラティスには一つのエクササイズに何通りものバリエーションが存在します。手足の長さやリズム、呼吸の仕方を変えたり、負荷を上げたり下げたりすることで、エクササイズの難易度を調整し、クライアントそれぞれのレベルに対応します。それを、モディフィケーションと呼びます。
例えば、写真のエクササイズ(マットでのシングルレッグストレッチ)がクリア出来れば、同じエクササイズでも難易度を上げていきバリエーションを増やします。
ここではイクイップメントを使用したモディフィケーションを紹介します。
マットでの写真と同じエクササイズ「シングルレッグストレッチ」ですが、「Bosu」という、トランポリンのように反発力のあるイクイップメントの上で行うことにより、難易度を高めることが出来ます。
反対にマットでの「シングルレッグストレッチ」のレベルが高すぎる場合は、頭を手で支えたり、上体を下し、脚だけ動かす等難易度を下げます。 また、マジックサークルに頭の重みを預ける、アークバレルに肩を安定させて脚の動きに集中する等、イクイップメントを使用して難易度を下げることも可能です。
身体をリフォームするということから名づけられたピラティスを代表するマシン「リフォーマー」
リフォーマー1台で、仰臥位、伏臥位、横臥位、座位、立位、四つん這いと、あらゆるポジションをとることができ、フットワーク、アームワーク、ストレッチに腹筋、背筋エクササイズと、全身を鍛えることが出来る非常に優れたマシンです。
Core Careでは、4台のリフォーマーでグループレッスンにも対応します。
写真は仰臥位(あお向け)でのエクササイズです。 両肩をショルダーレストに固定することで、骨盤と胸郭の配置を整えます。 スプリングのテンションを利用して、ターゲットとなる筋肉を効率よく鍛え上げます。 また、背中をキャリッジと呼ぶ台に預けることができ、筋力に不安がある方でも無理なく動くことが出来ます。
立位でのエクササイズは、高さが出るため、最初は恐怖感を抱いたり、バランスに不安を感じるかもしれません。
そうした不安を和らげ安心してエクササイズに集中出来るよう、バランスを取りやすくするイクイップメントも用意しています。
樽という意味を持つバレルですが、ピラティスマシンの「バレル」は樽を半分にした形状を成しています。
背骨の柔軟性を作り、強化するのに最適なマシンがこの「バレル」です。
Core Careでは、バレル系のマシンが3種類あります。
その名の通り、Spine(背骨)をCorrect(正す)してくれるマシンです。
バレルにステップがついた形状を利用して、多彩なエクササイズが楽しめます。
バレルだけのシンプルなマシンが「アークバレル」です。スパインコレクターと同様のほとんどのエクササイズが「アークバレル」でも行えます。「アークバレル」は「スパインコレクター」に比べるとバレルのアーチが優しいため、背骨の柔軟性や可動域に不安がある方、小柄な体格の方に向いているマシンです。
「アークバレル」「スパインコレクター」共に、仰向けのみならず、うつ伏せや、横向きなどのポジションでのエクササイズも可能です。
写真は、マットでも行う「スイミング」です。
高さがあるため、マットでの「スイミング」に比べて背筋がより使いやすいという利点と、背筋と共に安定性やバランスが試されるチャレンジ要素のあるエクササイズになります。
「バレル」にラダー(梯子)をつけたバレルの中で最も大きいマシンが、上級者向けバレルと言っても過言ではない「ラダーバレル」です。
「バレル」特有の背骨の柔軟性と強化につながるのはもちろんのこと、バランスとグローバルな動きが求められるため、ある程度体幹が作られた方がチャレンジするマシンになります。
「キャデラック」は、第一次世界大戦時、負傷兵達が寝ながらでも動くことができるように、ピラティス氏がベッドにスプリングをつけるなどの工夫を凝らしたことから誕生しました。
そうした経緯から「キャデラック」のことを「ベッド」と呼ぶこともあります。
グローバルな動きを作り上げるのが魅力的な「キャデラック」は、ピラティスの楽しさをより深めてくれます。
その一方で、マットでは出来ないエクササイズの手助けをしてくれるのもキャデラックの魅力の一つです。
例えば、ピラティスの代表的なエクササイズの「ロールアップ」
腹筋と脊柱の柔軟性を養うエクササイズですが、個々人の筋力や姿勢によっては、マットでの「ロールアップ」が困難な場合があります。
そこで、手を貸してくれるのが「キャデラック」です。
スプリングのテンションにより、身体の重みが支えられ、集中して脊柱の屈曲を作り上げることができます。
一見、初心者にはハードルが高そうに見えるマシンですが、初心者には初心者向けの、上級者には上級者向けのエクササイズが多数あり、レベルに応じて楽しませてくれます。
正しいアライメント(骨や関節の配列)でエクササイズを行うことを求められるピラティスは、姿勢改善の効果が期待できます。
脚でいえば、足と膝を坐骨結節幅にしたとき、股関節、膝蓋骨、足首が同軸線上に位置するアライメントを作っていきたい・・
Core Careでは、理想的なアライメントに作り上げるためにマットやマシン、イクイップメントを駆使して、多方面からアプローチしていきます。
例えば、身体をリフォームするということが名前の由来である「リフォーマー」
スプリングによるテンションをかけながら正しいアライメントで動くことにより、効率よく関節回りの筋肉が働き、アライメントを整えていきます。
リフォーマーで行うフットワークは、チェアで行うことも可能です。
同じポジションでの動きであっても、「リフォーマー」では仰向けで肩を固定し、背中をキャリッジに預け、脚の動きに集中出来るのに比べ、「チェア」では自身の力で上半身を安定させねばなりません。
そういった意味では、「チェア」で行うフットワークは、「リフォーマー」に比べてレベルが高いと言えるでしょう。
またリフォーマーと違い、自分の動きを鏡でチェックできることが「チェア」の利点の一つでもあります。 自分の目でアライメントを意識しながら、身体の癖を確認し、より意識して綺麗なアライメントを作り上げます。
~ 理想的な脚のラインを作る主なEquipment ~
理想的な脚のアライメントを作り上げるためには、鍛えるだけでなくピラティスのイクイップメントも使用し、ストレッチやマッサージ等も取り入れていきます。
リラックス効果が高く、毎レッスン後のクールダウンに使用しているフォームローラーですが、エクササイズの難易度を上げるイクイップメントとして、そして、マッサージの道具としても有効です。
例えば脚の形がO脚であったり、エクササイズ中、まっすぐ動きたいにも関わらず、注意していても足の向きが外へ向いてしまう時・・・
筋バランスの乱れや身体の使い方の問題だけでなく、脚の外側が張っているのかもしれません。股関節を伸ばしたいのに伸びない時、柔軟性の問題だけでなく、ももの前側が張っているのが原因かもしれません。
ストレッチが有効な時もあれば、マッサージが有効な時もあります。
マッサージが有効だと判断した際は、「フォームローラー」を使って、自分の重みを利用し負担がかかっている筋肉をほぐしていきます。
身体を整えるには、マッサージ同様ストレッチも重要になります。身体のどこか一部分が硬くても、その硬さに身体全体が引っ張られることになり、姿勢の歪みにも繋がるからです。
Core Careでストレッチによく使用するイクイップメントは、マジックサークル。サークルのテンションを利用することで、一層ターゲットとなるストレッチを深めます。